僕の患う脊髄小脳変性症は、簡単に言うと、運動機能をつかさどる小脳が死滅・萎縮して、最終的にはすべての運動機能がなくなる病気で、話す、歩く、咀嚼する、など、基本的な運動機能の障害が見た目では顕著に低下していきます。
それは進行性で時間をかけて悪化していきます。
今の医学では治療できない難病です。
これから、今の僕の状態を動画を交えながらお話していきます。
歌うということは筋肉で出来ている声帯の働きによるものですが、必要な指令が小脳から声帯の筋肉に伝えられます。ぼくは歌うことが好きでしたが、この病気によって音程が取れなくなったり同じ音の保持が出来なくなったり、伴奏に合わせたタイミングの良い発声が出来なくなりました。 小脳から声帯へ、正しい指令が行かなくなってきたからです。
この病気は、声帯に限らず体の全ての動きに影響を及ぼしますが、歩行に関して言うと、歩くときに必要な足腰の筋肉をタイミング良く動かせなくなっていき、自分が思ったところへ足を運ぶことが出来ず、思うように歩けなくなります。
僕は今、外を歩くときは歩行器を使ってようやく歩いている状態です。
ピアノもよく弾いていましたが、狙った鍵盤に指を持って行くことが難しくなり違う音が出てしまったり、狙った鍵盤のとなりの鍵盤を同時に押してしまうミスも多くなってきました。
速弾きやトレモロも難しくなりました。
ピアノ弾き語りは、指の動きとシンクロさせて、歌うことが難しい状態です。
合わせようとしても、歌の方が遅れてしまいます。
だらだらした長文になってしまいましたが、今は音楽制作のためにDTMというものがあります。
ピアノが弾けなくなっても歌が歌えなくなっても好きな音楽を続ける事が出来ます。
曲制作に携わって下さる方、聴いて下さる方々に感謝しながら、出来るうちは続けたいです。
リハビリ、QOLなどを通して、病気に気持ちだけでも負けないようにします。
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